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心中時雨傘   
−しんじゅうしぐれがさ−

 一組の夫婦が不幸な運命に翻弄され心中すると言う救いのない噺.圓朝の作ではないとされる.とはいえ,夜の江戸の暗さ,湿り気が魅力的ではある.志ん生(5)による音が残る.

 大あらすじ
 お初の危ういとことを助けた職人金三郎.それが縁で結婚.その後は,火事に会った母を助けて右肩に致命的な大けがを負い,母も死亡.世をはかなみ夫婦で心中.
 穴の稲荷の狼藉
 文久3(1863)年9月20日,夜店帰りのどっこい屋のお初,穴の稲荷で仙太,熊次,吉平の3人に手籠めにされそうになる−形付職人の金三郎が助けにはいるが,打ち所悪く仙太死亡−お初の母に事情を話し,二人は夫婦約束/翌日,お初がしょっ引かれる−金三郎,母を慰め,大家勘兵衛とともに駆け込み訴え−12月,金三郎,お初2人とも無罪放免.本祝言あげる
穴の稲荷
 不幸の始まり
 1864年11月,夫婦揃って酉の市で熊手売り−留守中,下谷の長屋が火事−火にまかれた義母を助けようと,金三郎が飛び込むと梁の下敷きになる−長屋は焼け,金三郎,職人の右腕大けが−母死亡.日暮里花見寺へ埋葬

浅草酉の市
 日暮里の心中
 秋風が吹くと傷はさらに痛みを増し,何もすることができない−石見銀山鼠取り売りの声を聞くと,金三郎思わずそれを購入−11月21日,大家に挨拶.傘のうらに"わたくしどもはふうふものどうぞいっしょにうめてください"と書き置き.日暮里諏訪神社境内で石見銀山を飲んで心中

日暮里諏訪神社

 はなしの足あと
 すべて江戸市中で話が完結する.お初と金三郎の出会いは,根津権現(文京区根津)から穴の稲荷(台東区上野公園)を通って帰る途中.鷲神社のお酉様(台東区千束)の日に2人の家が焼けて,金三郎が怪我をする.名倉(足立区千住)に治療に通うが,怪我は治らない.最後の心中の場面では,山伏町(台東区北上野)から道灌山諏訪神社(荒川区西日暮里)への道行が描かれる.

 はなしの人びと
勘兵衛 かんべえ   大家.
吉平 きっぺい   お初を襲う.
金三郎 きんざぶろう (-1865.11.21) 形付職.お初を助け仙太を殺す.お初と心中.
熊次 くまじ   お初を襲う.
仙太 せんた (-1863.09.20) 泥坊仙太.お初を襲い,金三郎に殺される.
はつ (-1865.11.21) どっこい屋.金三郎と心中.

掲載 090101/最終更新 150817

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